日時:2023年9月17日(日)12:00~13:00
場所:東京大学駒場第2キャンパスENEOSホール
議長:麦倉泰子会員
1.審議事項
第1号議案 2022年度事業報告および会計報告
第2号議案 2023年度事業計画案および予算案
第3号議案 選挙結果および第11期理事会について
第4号議案 合理的配慮等に関するガイドライン1.0について
2.報告事項
1 2023年度第20回大会について
2 編集委員会から『障害学研究』について
3 国際委員会から
4 20周年記念事業実行委員会から
5 2024年度第21回大会について
6 その他
■ 1 審議事項
■ 第1号議案 2022年度事業報告および会計報告
①2022年度事業報告
・理事会:第41回理事会 2022年4月9日(土)Zoom
第42回理事会 2022年7月2日(土)Zoom
第43回理事会 2022年7月30日(土)Zoom
第44回理事会 2022年12月17日(土)Zoom
・学会大会・総会:2022年9月17日(土)対面およびオンライン開催(廣野俊輔大会長、同志社大学)
・学会誌:『障害学研究』第18号の編集・発行、第19号の編集
・理事会声明:「日本学術会議発出 内閣府『日本学術会議の在り方についての方針』(令和4年12月6日)について再考を求めます」への賛同声明 2023年1月25日
・国際委員会:エッセイコーナー(障害学の風)の開設など、障害学会の活動の国際化推進事業
・20周年記念事業:
出版WG:20周年記念誌(『障害学研究』20号)構想発表会の開催 2023年2月4日、9日、14日
20周年シンポ企画WG:開催趣旨・登壇者等の検討を行った。
・合理的配慮ガイドラインWG:障害学会合理的配慮ガイドラインの検討を行った。
・会員数の動向
2022年4月1日現在 552
2023年4月1日現在 547
・入退会
2022年度 入会者数28 退会者数33(うち滞納退会19件)
②2022年度会計報告
2022年度収支計算書
2022年4月1日から2023年3月31日まで
科目 予算 決算 合計
Ⅰ 収入の部
会費収入 2,656,000 3,184,489
第19回大会 収入 200,000 535,000
助成金収入(三菱財団) 0 110,000
当期収入合計 3,829,489
Ⅱ 支出の部
事務局経費 1,000,000 838,695
理事会費用 50,000 0
第19回大会情報保障費 150,000 286,985
第19回大会開催費 200,000 1,135,164
編集委員会費 50,000 0
研究企画委員会費 150,000 118,823
学会誌発行制作費
第17号:印刷・発送費 1,150,000 959,376
第17号:制作費 150,000 120,000
過年度学会誌送付代 60,000 82,016
第18号:印刷・発送費 1,150,000 1,374,208
第18号:制作費 150,000 203,060
過年度年学会誌送付代 60,000 27,072
国際活動費 150,000 181,600
20周年出版事業費 300,000 108,000
20周年記念SDS共催費 200,000 0
その他 0 6,820
当期支出合計 5,441,819
当期収支差額 -1,612,330
前期繰越収支差額 6,746,374
次期繰越収支差額 5,134,044
以上の会計報告に誤りのないことを確認しました。
2023年9月5日 会計監査 木口恵美子、鈴木良
③ 障害学会第19回大会(同志社大学) 会計報告
2022年度障害学会第19回大会決算 大会長・廣野俊輔
【収入の部】
参加費収入 285,000
内訳 発表者として参加30人×3000円=90,000円
一般参加者1500×111=166,500円
当日に徴収した参加費
3000円×2人+1500円×13人=25,500円
参加者 156名
助成金(同志社①)150,000 同志社大学社会学会助成金
助成金(同志社②)100,000 同志社大学学会開催助成金
助成金(村田財団) 0【こちらは立命館大学で管理 950,000】
学会負担 797,149 大会校収入だけでは不足する金額
合計 1,332,149
【支出の部】
ZOOMウェビナー契約 0 グラフィエにホストをお願いしたため、グラフィエの費用に含む
ZOOMウェビナー運営【株式会社KYOーZON Kyotoグラフィエ】858,000
同時通訳【SIMUL】 0【生存学研究所の負担】718,330円
手話通訳【ミライロ】 204,485【生存学研究所の負担71,890円控除後の価格】
文字通訳【ゆに】 0【生存学研究所の負担】159,780円
会員登録システム【ガリレオ】 71,664
アルバイト(立命館大学) 198,000
合計 1,332,149
■ 【第2号議案】2023年度事業計画案および予算案
①事業計画案
理事会:2023年4月22日(土)第45回理事会 Zoom
2023年7月31日(月)第46回理事会 Zoom
2023年9月7日(木)第47回理事会 Zoom
理事選挙の実施:2023年7月3日(月)~7月18日(火) *実施済み
学会大会:第20回大会 2023年9月16日(土)17日(日)東京大学 大会長・熊谷晋一郎理事
編集委員会:『障害学研究』第18号の発行、第19号の編集
国際委員会:障害学会の活動の国際化推進事業
20周年記念事業:出版WG:20周年記念誌の編集・発行
20周年シンポ企画WG:シンポジウムの企画・運営
合理的配慮ガイドラインWG:障害学会合理的配慮等ガイドラインの策定
広報委員会(新設):会員一斉メールによる情報提供、HP更新等の、学会の広報活動を担う。
アクセシビリティ委員会(新設):学会の情報保障や合理的配慮、環境整備等にかかわる取り組みを担う。
倫理規程WG(新設):学会の研究活動にかんする倫理規程を検討する。
ニュースレター:2023年6月に、会費納入依頼およびニュースレターを郵送、メール配信
②2023年度予算案
【収入】
繰越金 5,134,044円
学会費 2,656,000円 納付率80%(=[一般]400名×7000円+[割引]130名×4000円)
第20回大会収入 800,000円
助成金収入 1,240,000円
収入計 9,830,044円
【支出】
事務局 1,000,000円
理事会 50,000円
研究企画委員会 50,000円
編集委員会 50,000円
国際委員会 210,000円
広報委員会 60,000円
アクセシビリティ委員会 50,000円
20周年記念事業委員会 出版WG 1,600,000円
20周年記念事業委員会 シンポWG 100,000円
第20回大会情報保障費 600,000円
第20回大会支出 400,000円
学会誌(19号) 1,300,000円
過年度年会費支払会員向け学会誌送付代 60,000円
予備費(繰越予定金) 4,300,044円
支出計 9,830,044円
■ 【第3号議案】選挙結果および第11期理事会について
①第11期理事選挙結果の報告
障害学会第11期理事選挙の結果を下記の通り、報告する。
選挙管理委員会 高森明・増田洋介・山下幸子
実施期間:2023年7月3日(月)~7月18日(火)
投票結果
選挙人:433
投票者:91
総投票数:728
有効投票数:646
白票数:82
順位 氏名 得票数
1 石川准 31
2 熊谷晋一郎 29
3 立岩真也 27
4 田中(長岡)恵美子 25
5 長瀬修 20
5 福島智 20
5 山下幸子 20
8 岡部耕典 19
次点1 深田耕一郎 19
同数(19票)が2名あったため、抽選を実施した結果、上記1名が当選となった。
福島智会員が就任を辞退されたため、次点の深田耕一郎会員に就任を依頼したところ、受諾された。
また、立岩真也会員の逝去に伴い、次点の市野川容孝会員に就任を依頼したところ、受諾された。
②第11期 補充理事の推薦
理事選出規程第1条により、「選挙によって選出された理事の合議」によって理事を補充することができる。選出理事の合議により、以下の会員が理事に推薦された。就任を依頼したところ、受諾された。
伊東香純
川島聡
瀬山紀子
西倉実季
廣野俊輔
堀田義太郎
矢吹康夫
③第11期理事会について
選挙結果と補充の推薦を受け、11期理事会の構成は以下の通りとなる。
【理事】
石川准
市野川容孝
伊東香純
岡部耕典
川島聡
熊谷晋一郎
瀬山紀子
田中(長岡)恵美子
長瀬修
西倉実季
廣野俊輔
深田耕一郎
堀田義太郎
矢吹康夫
山下幸子
【会長】石川准
【事務局長】廣野俊輔
障害学会11期理事会は会計監査として、増田洋介会員および與那嶺司会員を推挙する。
【会計監査】増田洋介、與那嶺司
■ 【第4号議案】障害学会 合理的配慮等に関するガイドライン1.0について
合理的配慮ガイドラインWG 山下、熊谷、川島
合理的配慮等に関するガイドライン1.0
1.目的
本ガイドラインは、障害学会(以下、本学会という)の事業活動における障害のある会員及び非会員(以下、障害者という)に対する差別の解消に関し、合理的配慮等の必要な事項を定めることにより、本学会会則第2条に定める本学会の目的の達成に資することを目的とする。
2.障害者差別の解消
本学会は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)その他関係法令を遵守し、本学会の事業活動において障害者差別を行わず、障害者差別の解消を推進する。障害者差別とは、障害者に対して不当な差別的取扱いをすることと合理的配慮を行わないことをいう。
3.不当な差別的取扱い
不当な差別的取扱いとは、本学会が障害を理由に正当な理由なく障害者を非障害者より不利に扱うことをいう。正当な理由に相当するのは、障害者を不利に扱うことが客観的に見て正当な目的の下に行われたものであり、その目的に照らしてやむを得ないと言える場合である。本学会は、正当な理由があると判断した場合には、障害者にその理由を丁寧に説明し、理解を得るよう努める。
4.合理的配慮
本学会は、個々の場面において特定の障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合に、建設的対話を通じて合理的配慮を行う。合理的配慮とは、本学会が特定の障害者個人のニーズに応じて過重な負担のない範囲で行う社会的障壁(物理面、情報コミュニケーション面、制度面等の障壁)の除去であって、障害者の意向を十分に尊重し、非障害者との機会平等を実現し、本学会の本来的業務に付随し、かつ、本学会の事業活動の本質的部分を変更しないものをいう。社会的障壁の除去が本学会にとって過重な負担に当たるか否かは、当該除去の事業活動への影響の程度、当該除去の実現可能性の程度、当該除去の費用・負担の程度、及び本学会の事業規模・財政状況を総合的に考慮に入れて、具体的・客観的に判断する。本学会は、過重な負担に当たると判断した場合は、障害者に丁寧にその理由を説明し、理解を得るよう努める。
5.事前的改善措置(環境の整備)
本学会は、事前的改善措置を積極的に講じる。事前的改善措置とは、本学会があらかじめ不特定多数の障害者を主な対象として社会的障壁を除去しておくことをいう。
6.研究大会及び総会
本学会は、研究大会及び総会の開催に当たり、開催校と協力して事前的改善措置を講じるとともに合理的配慮を行う。本学会は、手話通訳及び文字通訳を確保し、休憩室を準備し、障害者の支援者の研究大会及び総会への参加を無料とする。また、本学会は研究大会及び総会の資料のアクセシビリティを確保する。
7.理事会及び理事選挙
本学会は、理事会の開催及び理事選挙の実施に当たり、事前的改善措置を講じるとともに合理的配慮を行う。本学会は、理事会を対面型で開催する場合には、障害のある理事の支援者に交通費及び宿泊費が必要となるときはこれらを支給するとともに、理事の希望によりオンライン参加を認める。また、本学会は理事会及び理事選挙の資料のアクセシビリティを確保する。
8.学会誌
本学会は、出版社と協力して事前的改善措置を講じるとともに合理的配慮を行う。本学会は、障害者が自身に配布された学会誌又は自身が購入した学会誌を読む際の社会的障壁の除去のために必要かつ適切な場合には、当該障害者にテキストデータを無償で提供する。
9.ホームページ
本学会は、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム(W3C)のウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドラインに準拠して、本学会のホームページ<http://www.jsds.org/>の情報を適切に構造化して表示するなど当該ホームページのアクセシビリティを確保する。
■ 2 報告事項
■ 1 2023年度第20回大会について
障害学会設立20周年の記念大会と位置づけ、対面(一部ハイブリッド)で2日間、開催する。
日程:2023年9月16日(土)・17日(日)
会場:東京大学駒場第2キャンパス
大会長:熊谷晋一郎
形態:自由報告とポスター報告は対面形式、基調講演とシンポジウムのみ対面形式+オンライン配信
プログラム:
1日目:9月16日(土曜)
13時00分:大会長挨拶
13時20分:ポスター報告
14時40分:自由報告
17時20分:基調講演 石川准(障害学会会長)・熊谷晋一郎(第20回大会大会長)
「障害学会20周年記念対談――前に進むこと、置き去りにしないこと」
2日目:9月17日(日曜)
9時30分:自由報告
12時15分:総会
13時00分:ポスター報告
14時15分:シンポジウム 障害学の回顧と展望 社会モデルの現在
シンポジスト
川島聡(放送大学教授)
「社会モデルと人権モデル―権利条約時代の障害学・再論」
飯野由里子(東京大学大学院教育学研究科特任准教授)
「インターセクショナリティを意識した障害学研究のために」
辰巳一輝(大阪大学大学院博士課程院生)
「批判的障害学と「社会モデル」」
コーディネーター
星加良司(東京大学大学院教育学研究科教授)
(大会長:熊谷晋一郎)
■ 2 編集委員会から 『障害学研究』について
・第18号『障害学研究』の発行について(2023年2月刊行)
・第19号『障害学研究』の発行について(2023年12月刊行を目標)
・第20号『障害学研究』 ※20周年特別号として2024年3月末に刊行予定(出版事業WGの報告を参照)
・第21号『障害学研究』の編集準備について(投稿論文は2023年9月30日投稿締切)
(委員長:堀田義太郎)
■ 3 国際委員会から
【2022年度 活動報告】
1.国際委員会エッセイコーナー(障害学の風)の開設
年度内に委員による5本のエッセイを掲載した。
2.学会員向けに国際委員会からの情報提供
広報担当の多大な協力を得て、国際関係の配信を28本行った。
3.米国の障害学会(SDS)大会へのオンライン参加
2022年4月10日のSDS(米国障害学会)大会の全体会にて石川准会長と長瀬修国際委員長が講演を行った。
4.学会大会企画の国際化
第19回障害学会大会(同志社大学)においてヨナス・ラスカス教授(リトアニア国立ヴィータウタス・マグヌス大学教授・国連障害者権利委員会副委員長)の基調講演の実現と講演録記録のとりまとめに取り組んだ。
5.新委員の加入
ミトー・アンヌ=リーズ(パリ・ディドロ大学)が新たに委員として加わった。
【2023年度 活動計画】
1.国際委員会エッセイコーナー(障害学の風)の継続
2.国際委員会からの情報提供の継続
3.障害学国際セミナーの共催
韓国障害学会が主催し、「情報化社会におけるユニバーサルアクセス(障害者権利条約第9条)」をテーマとして2023年10月27日・28日にソウルにて開催される障害学国際セミナー2023を共催し、口頭報告者として石川准会長が報告するほか、ポスター報告者を募集する(費用は参加者負担)。
4.『障害学研究』において、国際委員会による新たな取り組みとして、国際委員による非日本語文献の紹介コーナーを設置する。
5.その他、学会の国際的連携の推進
英国リーズ大学アンハラッド・ベケット教授(International Journal of Disability and Social Justice編集長)を講師とする研究会の開催
(委員長:長瀬修)
■ 4 20周年記念事業実行委員会から
①出版事業WG
【2022年度活動報告】
障害学会創設20周年を記念する書籍の刊行を目指し、会長、事務局長、WGで、書籍刊行の方法や内容、情報アクセシビリティ等に関する議論を重ねてきた。
書籍は3部構成をとっている。2023年2月には各部ごとの執筆者同士でオンラインでの中間報告会を開催した。情報保障等に係る費用については、外部資金を獲得し、それを充てている。
【2023年度活動計画】
2024年3月末日までの刊行を目指し、活動を進める。執筆者同士の進捗状況の確認等を行いながら、学会20周年を記念する書籍の刊行に向けていく。
(WGリーダー:山下幸子)
②シンポWG
【2022年度活動報告】
2022年7月30日の理事会にて、20周年記念事業実行委員会の下に、20周年記念大会企画ワーキンググループ(以下、企画WG)の発足が決定され、石川准(20周年記念事業実行委員会委員長)、長瀬修(企画WGリーダー:国際委員長)、熊谷晋一郎・岡部耕典(研究企画委員)、山下幸子(20周年記念出版企画リーダー)、堀田義太郎(編集担当)、川島聡(渉外担当)、田中恵美子(国際委員)をメンバーとした。このメンバーで、2023年度の20周年記念大会での、「障害学の回顧と展望:社会モデルの現在」と題するシンポジウムの準備を進めた。
【2023年度活動予定】
企画WGは「障害学の回顧と展望:社会モデルの現在」と題するシンポジウムを20周年記念大会の一部として、2023年9月17日午後2時15分から3時間、以下の内容で開催する。
「障害の人権モデルと社会モデル」川島聡(放送大学教授)
「交差性・クリップセオリーと社会モデル」飯野由里子(東京大学大学院教育学研究科特任准教授)
「批判的障害学と社会モデル」辰巳一輝(大阪大学大学院博士課程院生)
コーディネーター 星加良司(東京大学大学院教育学研究科教授)
(WGリーダー:長瀬修)
■ 5 2024年度 第21回大会について
2024年度第21回障害学会大会は、堀田義太郎理事を大会長として、東京理科大学において、開催を予定しています。開催日時やプログラムについては、後日、HP・メール等で告知いたします。
(第21回大会長 堀田義太郎)
■ その他
・10期理事会の任期満了
2023年度総会において10期理事会は任期満了となり、理事は退任する。
以上