障害学会 第21回大会 総会資料   日時:2024年9月15日(日)12:10〜 場所:東京理科大学 葛飾キャンパス 講義棟2階 201教室 議長:岩田直子さん(沖縄国際大学) 1.審議事項 第1号議案 2023年度事業報告および会計報告 第2号議案 2024年度事業計画案および予算案 第3号議案 障害学会倫理綱領(案)について 2.報告事項 (1)2024年度第21回大会について (2)編集委員会:『障害学研究』について (3)国際委員会 (4)広報委員会 (5)研究企画委員会 (6)アクセシビリティ委員会 (7)20周年記念事業会計報告 (8)2025年度第22回大会について (9)その他  1.審議事項                                     第1号議案 2023年度事業報告および会計報告  @ 2023年度事業報告(案) ・理事会:第45回理事会 2023年4月22日(土)Zoom      第46回理事会 2023年7月31日(土)Zoom      第47回理事会 2023年9月7日(土)Zoom(第10期・11期引継ぎ理事会)      第48回理事会 2024年1月20日(土)Zoom ・学会大会・総会:2023年9月16日(土)17日(日)対面・オンライン 大会長:熊谷晋一郎理事(東京大学) ・20周年記念事業実行委員会シンポ企画WG:20周年記念シンポジウム「障害学の回顧と展望 社会モデルの現在」2023年9月17日(日) ・20周年記念事業実行委員会出版WG:20周年記念誌『障害学の展開――理論・経験・政治』(『障害学研究』20号)の編集・発行 ・編集委員会:『障害学研究』第19号の編集・発行、第21号の編集 ・国際委員会:研究会の開催など、障害学会の活動の国際化推進事業 ・合理的配慮ガイドラインWG:「合理的配慮等に関するガイドライン1.0」の策定 ・広報委員会:HPの更新、会員一斉メールの配信など、学会活動の広報・活性化の事業 ・アクセスビリティ委員会:大会における情報保障の検討・準備 ・倫理規程策定WG:倫理規程策定に向けた検討 (参考)会員数の動向 2023年4月1日現在 547 2024年4月1日現在 554 A2023年度会計報告      2023年度収支計算書      2023年4月1日から2024年3月31日まで       (単位:円)      科目      予算 決算    合計      T 収入の部       会費収入 2,656,000 3,120,933       第20回大会 収入 800,000 824,000       助成金収入(三菱財団) 1,240,000 1,240,000       当期収入合計       5,184,933            U 支出の部       事務局(ガリレオ)委託費1,000,000 1,339,645     通信費  0        9,528       理事会費用 50,000  0       第20回東大大会情報保障費600,000 629,219     第20回東大大会開催費 400,000 665,773       編集委員会費 50,000  0       研究企画委員会費 50,000  0       学会誌発行制作費       第19号:印刷・発送費 1,150,000 1,286,292       第19号:制作費     150,000 160,000       国際活動費 300,000 199,366       20周年出版事業費* 1,600,000 1,167,000            20周年シンポ開催費 100,000 16,216             その他  20,000  17,225                      当期支出合計     5,490,264                当期収支差額     -305,331               前期繰越収支差額    5,134,044                次期繰越収支差額 4,828,713                       *明石書店への未払金 459,784円含まず      以上の会計報告に誤りのないことを確認しました。               2024年8月27日 会計監査 増田洋介、與那嶺司 A第20回大会会計報告 一般参加 154名 オンライン参加 52名   収入:1,361,532円(参加費・学会からの補助等) 支出:1,361,532円(会場費・人件費等) 第2号議案 2024年度事業計画および予算案  @ 事業計画(案)  ・理事会:2024年4月27日(土)第49回理事会 Zoom       2024年7月27日(土)第50回理事会 Zoom       2024年9月7日(土)第51回理事会 Zoom       2025年 1月11日(土)第52回理事会 Zoom  ・学会大会:第21回大会 2024年9月14日(土)15日(日) 大会長・堀田理事  ・研究企画委員会:第21回大会におけるシンポジウムの企画・運営 ・編集委員会:『障害学研究』第21号の編集・発行、22号の編集 ・国際委員会:障害学国際セミナーへの参加等、障害学会の研究・活動の国際化推進事業 ・広報委員会:会員一斉メールによる情報提供、HP更新等、学会活動の活性化事業 ・アクセスビリティ委員会:大会における情報保障の他、アクセスビリティ向上のための事業  ・倫理規程策定WG:倫理綱領の検討・策定 ・ニュースレター発行:2024年5月 会費納入依頼およびニュースレターをメール配信 A2024年度予算案 【収入】 学会費     2,656,000 第21回東京理科大大会収入 800,000 計       3,456,000 前期繰越金 4,828,713 合計 8,284,713 【支出】 事務局     1,000,000 理事会     10,000 研究企画委員会 100,000 編集委員会 10,000 国際委員会 200,000 広報委員会 10,000 アクセスビリティ委員会 10,000 第21回大会情報保障費 500,000 学会誌(20号)記念誌未払い分 478,004 学会誌(21号) 1,300,000 過年度年会費支払会員向け学会誌送付代 10,000 計     3,628,004 当期収支差額 -172,004 次期繰越金 4,656,709 合計 8,284,713 1-3.障害学会倫理綱領(案)について 障害学会 倫理綱領(案) 〔前文〕  障害学会(以下、学会という。)は、学会会員(以下、会員という。)が研究、教育、学会運営その他の学会活動にあたって依拠すべき基本方針を定め、「障害学会倫理綱領」(以下、綱領という。)として発表する。 学会は、障害を社会及び文化の視点から研究する障害学(Disability Studies)の発展及び普及並びに会員相互の研究上の連携及び協力を図ることを目的として2003年に設立された。以来、学会は、学術研究を遂行するのみならず、新しい価値を創出する創造性及び社会変革に向けた実践性を有するなど、独自の特性を発揮してきた。そのため、障害学に携わる会員には、価値創造及び社会変革を担って社会及び文化に寄与する者として、倫理的で公正な態度が求められている。 また、障害学は人間及び社会集団を対象とするため、障害学に携わる会員は研究、教育、学会運営その他の学会活動における対象者(以下、対象者という。)の人権を最大限尊重しなければならず、対象者のプライバシーの保護、対象者の被りうる不利益への配慮等に留意する必要がある。同時に会員は、研究者としての社会的責任を自覚し、研究の目的、手法、必要性、社会的影響等にも留意する必要がある。 学会は、障害学の研究及び教育の発展及び質的向上、会員相互の交流の活性化、社会からの信頼の維持及び確保等のために、会員が研究、教育、学会運営その他の学会活動において遵守すべき倫理に関する事項を綱領として以下のとおり定めることとする。 第1条〔公正及び信頼の確保〕 会員は、公正を維持し、社会の信頼を損なわないよう努める。 第2条〔研究目的及び研究手法の倫理的妥当性〕 会員は、自己の研究の社会的影響に留意して、研究目的及び研究手法の倫理的妥当性を考慮しなければならない。 第3条〔人権の尊重〕  会員は、人権を尊重しなければならない。 第4条〔プライバシーの保護〕  会員は、対象者のプライバシーを侵してはならないものとし、会員相互のプライバシーの保護に最大限留意しなければならない。 第5条〔差別の禁止〕 会員は、思想信条、性別、性的指向、性自認、性表現、年齢、出自、国籍、宗教、民族的背景、障害の有無、健康状態、家族状況、婚姻関係等によるいかなる差別(合理的配慮の不提供を含む。)もしてはならない。 第6条〔ハラスメントの禁止〕 会員は、ハラスメント(セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、アカデミック・ハラスメント、モラル・ハラスメントを含む。)をしてはならない。 第7条〔研究資金の適正な取扱い〕 会員は、研究資金を適正に取り扱わなければならない。 第8条〔著作権侵害及び不正行為の禁止〕 会員は、研究のオリジナリティを尊重し、著作権を侵害してはならず、捏造、改ざん、盗用、二重投稿等をしてはならない。 2 会員は、他の者の協力を得て行った研究をもとに成果を公表する場合は、当該他の者の権利を十分に尊重しなければならない。 第9条〔研究成果の公表〕 会員は、研究の公益性及び社会的責任を自覚するものとし、研究成果の公表に努め、社会的還元に留意する。 第10条〔相互批判及び相互検証の場の確保〕 会員は、開かれた態度を保持し、相互批判及び相互検証の場の確保に努める。 附則 1.綱領に関する問い合わせ並びに障害学の研究及び教育に関する倫理的問題への相談等は、学会理事会が対応する。 2.綱領の改正は、学会理事会の議を経ることを要する。 3.綱領は、2024年9月16日から施行する。 以上 2.報告事項                             (1)第21回大会について 日程:2024年9月14日(土)・15日(日) 会場:東京理科大学葛飾キャンパス 大会長:堀田義太郎 形態:対面(自由報告とシンポジウムのみ対面+オンライン配信) プログラム 1日目:9月14日(土) 13時00分:大会長挨拶 13時10分:自由報告 15時50分:ポスター報告 17時20分:大会校企画シンポジウム 障害学研究 20号『障害学の展開』合評会 登壇者 評者:瀬山紀子(埼玉大学)、石島健太郎(東京都立大学) 20周年企画出版WG:山下幸子(淑徳大学)、川島聡(放送大学)、岡部耕典(早稲田大学) 18時20分:1日目終了 18時30〜20時 懇親会(学食 会場から徒歩1〜2分) 2日目:2024年9月15日(日) 9時30分:自由報告 12時10分:総会 13時20分:ポスター報告 14時15分:研究企画委員会企画シンポジウム 障害や疾患の当事者が主導する研究活動の意義や課題:参加型自閉症研究とニューロダイバーシティ運動 登壇者 綾屋紗月(東京大学) Heta Pukki(European Council of Autistic People) Yoon wn-ho(estas, Adult Autistic Self-Advocacy Meeting) Francisco Pizarro Olivares(チリ大学) 司会 熊谷晋一郎(東京大学) (2)編集委員会  『障害学研究』について ・第19号『障害学研究』の発行について(2023年12月刊行) ・第20号『障害学研究』 ※20周年特別号として2024年3月末に刊行(出版事業WGの報告を参照) ・第21号『障害学研究』の発行について(2024年9月刊行予定) ・第22号『障害学研究』の編集準備について(投稿論文は2024年9月30日投稿締切) (委員長:矢吹康夫) (3)国際委員会 【2023年度 活動報告】 1.国際委員会エッセイコーナー(障害学の風)  国際委員による国際的テーマのエッセイ、@コロナ禍における調査――現地に行ってわかったオンラインインタビューの仕方、A立岩真也、ジョン・ヒギョン、障害学国際セミナー、Bブックマン・マーク(1991年―2022年):真言密教と障害学、の3本を掲載した。 2.障害学に関する国際情報の会員向け一斉配信  障害学に関する国際的情報の配信を国際委員会として実施した。 3.障害学国際セミナーの共催  韓国障害学会が主催し、「情報化社会におけるユニバーサルアクセス(障害者権利条約第9条)」をテーマとして2023年10月27日・28日にソウルにて開催された障害学国際セミナー2023を共催し、口頭報告者として石川准会長が報告(ビデオ)したほか、学会員としてのポスター報告(1名)を初めて実施した。 4.『障害学研究』の国際ブックガイド  初めての試みとして、『障害学研究』第19号において、国際ブックガイドを新設し、国際委員執筆によるシンガポールとフランスの障害学文献計2冊を紹介した。 5.その他、学会の国際的連携の推進  英国リーズ大学アンハラッド・ベケット教授(International Journal of Disability and Social Justice編集長)と川島聡放送大学教授を講師とする「障害の社会モデルと人権モデルの関係に関する研究会」を東京大学にて2023年12月2日に、「障害者就労制度の日独英比較――法学と経済学の学際的アプローチ(科研費基盤B:研究代表者川島聡)」、「多様性の経済学(REDDY:研究代表者松井彰彦)」と共に開催した。   【2024年度 活動計画】 1.国際委員会エッセイコーナー(障害学の風) 2.障害学に関する国際情報の会員向け一斉配信 3.障害学国際セミナーの共催  台湾障害学会が主催し、「「障害者権利条約以後・障害者権利条約を越えて――条約の解釈、履行、含意」をテーマとして2024年10月25日・26日に台北にて開催される障害学国際セミナー2024を共催し、口頭報告者として川島聡理事を派遣する。また、学会員によるポスター報告および参加の募集を行う。 4.『障害学研究』の国際ブックガイド 5.その他、学会の国際的連携の推進                                               (委員長:長瀬修) (4)広報委員会  広報委員会はそれまで広報担当が行っていた業務を整理し組織的対応を行うために21期に新たに設けられた委員会である。今年度は旧担当から(1)一斉配信メールの管理と(2)障害学会サイトの管理の引き継ぎを受けたのちに、運用の枠組みや運用ルールの整理を踏まえて委員会内での業務担当の分担を決めて(1)(2)の実務を行ってきた。  (1)については、依頼内容や依頼方法のルールを「学会からの一斉配信メールについて」としてまとめ、学会員や理事・各委員会に業績公開の媒体としての活用を含めた一斉配信メール配信の活用を呼び掛けてきた。  (2)については、サイトの更新業務開始に先立ち、まずサイト全体のセキュリティの向上と作業の標準化に向けて、サイトのhttps化、WordPressのバージョンアップ、プラグインの更新を含むシステムのメインテナンス等を行った。そののちに、大会情報のアーカイブ化のために今後の大会HPは基本的に学会サイト内に作成することを前提とした作成・更新上のルールを整理し、現在はそれに則った運用を行っている。  なお、業務の合理化・迅速化の観点から、国際委員会は(1)、21期大会実行委員会は(1)と(2)の両方について、配信・サイト更新作業の分担をお願いしている。2023年11月25日、やむなき事情から委員長が辞任、今期中は事務局長が広報委員長を兼務することになった。                                 (委員長:廣野俊輔) (5)研究企画委員会  2023年度 研究企画委員会 企画シンポジウム 開催日時:2023年9月17日(日曜)14時15分から17時15分 会場:メイン会場(ENEOSホール) テーマ:障害学の回顧と展望 社会モデルの現在 シンポジスト 川島聡(放送大学教授)「社会モデルと人権モデル―権利条約時代の障害学・再論」 飯野由里子(東京大学大学院教育学研究科特任准教授) 「インターセクショナリティを意識した障害学研究のために」 辰巳一輝(大阪大学大学院博士課程院生) 「批判的障害学と「社会モデル」」 コーディネーター 星加良司(東京大学大学院教育学研究科教授) 2024年度 研究企画委員会 企画シンポジウム 開催日時:2024年9月15日(日曜)14:15〜18:00 会場:メイン会場(ENEOSホール) 障害や疾患の当事者が主導する研究活動の意義や課題:参加型自閉症研究とニューロダイバーシティ運動 綾屋紗月(東京大学)                       Heta Pukki(European Council of Autistic People)       Martijn Dekker(Autscape Organisation) Yoon wn-ho(estas, Adult Autistic Self-Advocacy Meeting)   Francisco Pizarro Olivares(チリ大学)             司会 熊谷晋一郎(東京大学) 共催 東京大学先端科学技術研究センターインクルーシブ・アカデミア・プロジェクト 文部科学省科学研究費補助金・学術変革領域研究「当事者化」人間行動科学                      (委員長:熊谷晋一郎) (6)アクセシビリティ委員会  本大会に向けて特にアクセシビリティの観点から、助言・協議し、貢献した。                               (委員長:川島聡)  (7)20周年記念事業実行委員会 2021年9月(10期理事会時)に20周年記念事業実行委員会を組織し、20周年記念誌の出版、および20周年記念のシンポジウムを開催した。記念誌は『障害学研究』20号と位置づけ、2024年3月に『障害学の展開――理論・経験・政治』を刊行した。シンポジウムは、2023年9月17日に第20回障害学会大会にて「障害学の回顧と展望 社会モデルの現在」を開催した。当委員会は2024年3月をもって活動を終えている。会計報告については、下記を参照いただきたい。 障害学会 20周年記念事業 収支報告書 2024年9月12日現在(単位:円) 科目     収入     支出 T 収入の部 助成金収入(三菱財団)         1,350,000 学会予算からの繰入(20号に確保していた予算等)  494,220 U 支出の部 出版事業 情報保障費(構想発表会手話通訳等、2022年度支払済) 183,000 印刷製本費(2023年度支払済)      1,157,000 印刷製本費未払分(2024年度繰越)     309,784 発送料(2024年度繰越)                 168,220 通信費(レターパック、切手代等、2023年度支払済) 10,000 シンポジウム企画事業 交通費(非会員の登壇者、2023年度支払済) 16,216 謝金 0 1,844,220   1,844,220                                       以上 2