障害学会理事会「日本学術会議発出 内閣府『日本学術会議の在り方についての方針』(令和4年12月6日)について再考を求めます」への賛同声明

障害学会理事会
2023年1月25日

 障害学会理事会は、2022年12月21日に日本学術会議から発表された声明「内閣府『日本学術会議の在り方についての方針』(令和4年12月6日)について再考を求めます」における1)~6)について、方針に対する懸念を共有し、政府方針の見直しを求めます。
日本学術会議が提起する6つの懸念事項は以下の通りです。

1) そもそも、すでに学術会議が独自に改革を進めているもとで、法改正を必要とすることの理由(立法事実)が示されていない点
2) 会員選考のルールや過程への第三者委員会の関与が提起されており、学術会議の自律的かつ独立した会員選考への介入のおそれのある点
3) また、第三者委員会による会員選考への関与は、任命拒否の正統化につながりかねない点
4) 現在、説明責任を果たしつつ厳正に行うことを旨とした新たな方式により会員選考が進められているにもかかわらず、改正法による会員選考を行うこととされ、そのために現会員の任期調整が提示されている点
5) 現行の三部制に代えて四部制が唐突に提起されたが、これは学問の体系に即した内発的論理によらない政治的・行政的判断による組織編成の提案であり、学術会議の独立性が侵害されるおそれが多分にあることを示した点
6) 政府等との協力の必要性は重要な事項であるが、同時に、学術には政治や経済とは異なる固有の論理があり、「政府等と問題意識や時間軸等を共有」できない場合があることが考慮されていない点