『障害学研究』第15号【エッセイ】募集要項

第15号のエッセイ募集が例年の募集時期から半年以上遅れて申し訳ありませんでした。下記の要領で、学会誌『障害学研究』第15号(2019年6月刊行予定)のエッセイを募集いたします。

■分量・形式等: 文末の「エッセイ投稿規程」を熟読ください。

■締め切り: 2019年4月26日(金)

■送付先: jlee「あっと」akashi.co.jp (送信の際は「あっと」を@に変えてください) [担当者]明石書店 李晋煥(り・じなん)さん

■障害学研究15号・16号 エッセイ選者と「求めるエッセイ」(アイウエオ順)
15号と16号の選者は以下の4名の方です。簡単な選者紹介のあとに、「求めるエッセイとは何か」についてそれぞれ書いていただきました。文末に掲げる審査規定と投稿規定と合わせてよくお読みの上、ふるってご投稿ください。

◇ 安積遊歩(あさか・ゆうほ)さん/ピアカウンセラー 著書に、『癒しのセクシートリップ』太郎次郎社、『多様性のレッスン』ミツイパブリッシングなど。

障害学とは、障害をめぐっての研究者や当事者の自由な発想、見識、観察、想像の展開の場である。そのエッセイもまた自分の考えを何の制限もなく限界もなく、表現すること。言語化すること。そしてそのことによって、自分と世界に自由の豊かさを指し示していくこと。障害と言われる多様な命達が行き交う、この世界を一人一人がどのように見ているのか、その多様性に対する好奇心と尊重に満ちた文章をたくさん読んでみたい。

◇ 石井政之(いしい・まさゆき)さん/文筆業、ユニークフェイス研究所代表。著書に、『顔面漂流記』かもがわ出版、『肉体不平等』(平凡社新書)など。

書き手の体験と感情がクリアにみえてくる文章。それが私の読みたいエッセイです。体験と感情。この二つの要素を言語化する。そのうえで、独自の視点で料理すれば、良質なエッセイができあがります。
私はユニークフェイス当事者という体験と感情をエッセイにしてきた人間です。書き手にはそれぞれ独自の当事者性がある。その当事者性を見つめることで、あなただから書けるエッセイがものにできると思います

◇ 海老原宏美(えびはら・ひろみ)さん/NPO法人 自立生活センター・東大和。著書に、『まぁ、空気でも吸って』現代書館など。

人に何かを伝えるためでも、他者から評価を受けるためでもない「エッセイ」を、人目に晒す形で発信するというのは、案外勇気のいるものかもしれません。せっかく勇気を持って発信してくださるなら、どうぞ「自分にしか」伝えることのできない視点や価値観から、「障害」を切り口にしているけれど、結果として「あなたがどんな人なのか」というイメージが立ち上がってくるようなエッセイを書いてください。

◇渡辺一史(わたなべ・かずふみ)さん/ノンフィクションライター。著書に、『こんな夜更けにバナナかよ』文春文庫、『なぜ人と人は支え合うのか』ちくまプリマー新書など。

エッセイなのですから、なるべく理屈は控えめに、誰にでもわかりやすい言葉で、また、「私」という視点を大切にした文章を書いてください。とりわけ、障害当事者の方々からの投稿に期待しています。常日頃、これだけは人にいえない、いってはならない、と思い込んでいるようなことにこそ、本当の書くべきテーマは眠っているものです。あまり難しいことは考えずに、日々の切実な思いを形式にとらわれず自由に書いてみてください。

【エッセイ審査規程】(2014年7月3日改正)
1.「選者」については、編集委員会で推挙し、理事会が承認するものとする。
2.エッセイの募集に際しては「選者」をあらかじめ発表する。
3.「選者」は「求めるエッセイとはどんなものであるのか」ということを定義したうえで、募集を編集委員会経由で行なう。
4.採否や訂正あるいは訂正要望など、すべてこの「選者」に一任する。
5.エッセイに関する投稿規程は編集委員会が別途定める。

【エッセイ投稿規程】(2014年7月3日改正)
1.本誌エッセイ欄に投稿されるエッセイは、障害/障害者を主題に据えたものであり、それらを社会との関係の中で捉えようとする視点を含むものである必要がある。
2.投稿者は障害学会の会員に限る。ただし、著者が複数の場合、第一著者は会員でなくてはならないが、それ以外は非会員でも可とする。
3.投稿原稿は、日本語で書かれた未発表のものとする。
4.掲載の可否については、「選者」が決定する。
5.原稿の長さは、1,200字以上、10,000字以内とする。表題、空白行、註、引用文献、図表もこれに含まれる。図表は、A6版サイズを400字、A5版サイズを800字と換算する。
6.原稿は、エディタ/ワープロで作成し、テキストファイル、ハイパーテキスト、Wordファイルのいずれかの形式で提出するものとする。
7.図表は本文には組み込まず、1点ごとに別ファイルとし、本文中には挿入箇所のみ記入する。表に関しては、上記の形式に加えてExcel形式のファイルも受けつける。なお、これらの形式での保存が困難な図版のみ、TIFF、GIF、JPEGでも可とする。
8.文体は自由だが、引用など特別な場合を除き、現代かなづかいで常用漢字を使用し、句読点は「。」と「、」を用いるものとする
9.原稿は、1)タイトル、2)氏名と所属(肩書き)、3)本文、の順で記述するものとする。